こんにちは、かばです。
前回、結果に結びつかないダメな努力とそこから抜け出す方法について記事にしました。
そのなかで、「目的意識を持つこと」という項目があったわけですが、若い世代はとにかく目的意識を持つことが難しいのです。
- 若い世代は物質的に満たされてしまっている
- 戦後や昭和の世代とは価値観がそもそも異なる
- 若い世代の目的意識は別の欲望から見いだす
- 漫画やアニメが好きなら目的意識を持ちやすい
今回はこのような内容で書いていきます。
モチベーションを高めるには目的意識の根源である欲望が必要
何かしらの向上心をもって挑戦していくには、とにかくモチベーションを維持していかなければいけません。
モチベーションを維持するには、目的意識が必要ですがその根源は欲望そのものです。
自分に足りないもの(お金・地位・名誉・女など)を手に入れたいという強烈な欲望を手に入れるためには、努力して結果を出して勝ち取るしかないわけです。
世代による価値観の差
昔と現代で欲望への価値観が大きく変わった
欲望を持つと言っても、日本人は昔と現代で大きく価値観が異なり、何に欲望を持つかという点でも大きく変わってきました。
私たちの親や祖父母の世代はどのような時代だったでしょうか?
日本は戦後、多くの物を失いました。それはどこの家庭でも同じだったでしょう。お金、家、車、財産の全てを戦争で奪われ、家族も奪われた人も多くいました。
それでも生きていかなければならないと、生活を取り戻すべく死ぬ気で努力してきたのではないでしょうか。
そして、高度経済成長期に入り、少しずつ一般の家庭でも経済的豊かになりつつありましたが、多くの家庭では貧乏な生活を余儀なくされていました。
テレビ、洗濯機、掃除機など、持っている家庭とそうでない家庭で格差があり、それを埋めたいという欲望がモチベーションとなって頑張ったのです。
現代では考えられないところに欲望が向いていたことが分かります。
現代の若い世代には欲望が枯渇している
ところが、現代の若い世代は、そのような苦労の上に生まれています。
生まれたときからすでに物質的に満たされてしまっているので、このような欲望持たない人が多くなりました。
- 生まれてからこれまでお金に困ったことはない
- 差別を受けたりバカにされたりしたことがない
- 車や家にも憧れたことがない
- 彼女や結婚に憧れは特にない
このように書くと、若い世代に「やる気がない」「向上心がない」と感じるかもしれませんが、私個人的にはこれがダメなことだとは思っていません。
私たちの親や祖父母の時代に、彼らが頑張ってくれたからこそ今の生活があるのです。
若い世代にそのような物欲がなくなったということが、彼らの苦労が報われたという証拠なのです。
ただ、努力をして前に向かって歩くことは、欲望を満たすためだけがリターンなのではないのです。
物質的な欲望が枯渇している現代こそ、欲望を物質に求めず別の何かに求めなければいけません。
すなわち、現代の若い世代がもつ「渇き」は何なのかを見つけていく必要があります。
モチベーションを構成するもの
幸せの5つの軸(欲望の根源となるもの)
人間には5種類の「幸せ」を感じる瞬間があります。
- 達成
- 快楽
- 良好な人間関係
- 意味合い
- 没頭
このうち、「達成」は与えられた目標をクリアすること、「快楽」はドーパミンを感じることで得られるようなことを指します。
- 「達成」に当たるものは、仕事でお金や地位を手に入れることです。
- 「快楽」に当たるものは、性的なものからおいしいものを食べた時、ギャンブルで勝った時など、本能的なものです。
これら2つは、昔の欲望ということになります。
- 「良好な人間関係」は、大切な人と一緒にいたいというもので、昔のように「仕事をすれば手に入る」ものではなくなっています。
- 「意味合い」は、社会的・個人的にどのように役に立つのか、意義を有しているのかというものです。
- 「没頭」は、目前の作業に時間も忘れて集中し、その中で成長していくことを楽しむものです。
これら3つは、昔から現代にかけて価値観が大きく変わってきています。
モチベーションには2種類ある
- 内発的動機づけ:目的に向かって行動することに、自ら意義を感じ本気でやりたいと思える動機づけ
- 外発的動機づけ:報酬やペナルティなど、外因によりされる動機づけ
モチベーションとして昇華するには、上の5つの軸をこの2種類に落とし込まないといけません。
例えば、昭和世代は以下の流れでモチベーションを持つに至ります。
外発的動機づけ:「快楽」お金がほしい、社会的地位がほしい → 内発的動機づけ:「良好な人間関係」仕事仲間のため、家族のため/「意味合い」仕事が社会を良くする
昭和世代は、「頑張ることは大事なことだ」というのは、内発的動機づけの部分を言っているのですが、きっかけは外発的動機づけだったわけです。
現代世代でも、内発動機づけまで進めればそれがモチベーションになるのでしょうが、きっかけとなる外発的動機づけが存在しないわけです。
現代の若い世代がモチベーションを保つ方法
現代の外発的動機づけは「安定」がキーとなる
昔は、就職した会社、嫁いだ家に尽くせば自然と安定した生活を送れる時代でしたから、特に安定を意識することはなかったでしょう。
そもそも、戦後などは安定うんぬんの話では無かったわけですから、現代とは全く価値観が異なります。
現代は時代の変化も激しく、いつ自分が生活できなくなるか知れないという不安感が強い時代です。
ですから、物質的には満たされているが、安心して過ごしたいという欲求があるわけです。
安心して過ごすためにはどうするかというと、無駄な支出を減らし、投資や副業を始めて収入を増やすということになります。
だから、空前の投資ブームや副業ブームが訪れているというわけです。
そして、これらが外発的動機づけとなり、情熱を燃やして取り組んでいくうちに様々な出会いや社会的貢献が生まれ、内発的動機づけにつながります。
外発的動機づけ:「達成」副業や投資で収入を増やして安定を手に入れる→ 内発的動機づけ:「良好な人間関係」同じ目標を持つ仲間に出会う/「意味合い」ブログで情報提供をして社会貢献
厨二病は爆発的なモチベーションの種火を持っている…
昔と違って、現代では漫画やアニメが一般的な文化となってきました。
若い世代は「まさかこの子が」と思うような人でも、漫画やアニメを見るのが趣味と公言するほど、漫画やアニメは社会的地位を手に入れています。
漫画やアニメには、およそ「厨二病」と呼ばれるようなストーリーや展開が多く見られます。
私たちがそのようなストーリーや展開を目の当たりにした時、心が震えますよね?
そして、子どもの頃から一度はこのように思うはずです。
「自分もこのキャラクターのような生き様を送りたい」と。
現代の若い世代は、お金や社会的地位なんかよりも、自分の人生が漫画やアニメのキャラクターの生き様のように、ドラマティックでかっこよく誰もが憧れるような、そんな人生を送れるものなら送りたいと思っているはずです!
鬼滅の刃の無限列車編で、日本中がコロナ禍でありながら映画館に足を運び、煉獄さんの生き様を見て涙を流しただろうと思います。
なぜ観に行ったのですか?原作を読んで展開は知ってるのに、それでもなぜ観に行く必要があったのですか?
それは、煉獄さんの生き様を自分の目で見て、そして心を震えさせに行ったんですよね、分かります。
若い世代は「渇き」を知らないはずなのに、感情を揺さぶられないはずなのに、煉獄さんの生き様を見て魂が震えるんですよ。
煉獄さんのような生き方をしたいと心のどこかで思っているはずです。
外発的動機づけ:「達成」煉獄さんのような立派な人になりたい(誠実に生きる)→内発的動機づけ:「良好な人間関係」自分の生き様に涙を流してくれる後輩がいる
もう一度言います、厨二病こそが現代の若い世代に「渇き」を与えるものです。
若者よ!心に厨二病を持て!
まとめ:モチベーションの根源たる欲望は世代に応じて変えていくべし
今回の記事をまとめると以下のようになります。
欲望は時代によって変化しています。
- 昔:物質的で分かりやすい欲望
- 今:物質的でない分かりにくい欲望
そもそも、モチベーションを構成するものは以下の通りです。
- 欲望の根源となるもの:幸せの5つの軸
- モチベーションの種類:外発的・内発的動機づけ
そして、現代の若者がモチベーションを保つには、新たに「安定」に注目する必要があります。
私個人的には、心に「厨二病」を宿し、自らが物語の主人公として生きることが最強だと思います(厨二病並感)
ではまた!
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